なぜ Royalty Pharma が魅力的か
実は、先程紹介した4つの要素のうち、
①人口増加
③発展途上国の経済的成功
に関しては、他の業界においても追い風と考えることができます。
スマホや自動車にしても、人口が増えれば購入してくれる顧客の数は増えます。
ただ、製薬業界の特徴としては、一度完成した薬に関しては、売れる期間が非常に長いということです。(つまり、同じ商品に関して収益を想定しやすい)
スマホにしても、自動車にしても、毎年のように新しいモデルが発売されます。
(iPhoneは、毎年のように新しいモデルが発売されていますね。)
競争が激しい分、常に新商品を発表する必要があります。
そして、そのたびに古いモデルの価格や売り上げは落ち、新しいモデルが常に求められます。
しかし、薬に関しては違います。
一度地位を獲得した薬に関しては、10年以上同じ薬が売れ続け、しかも毎年その売上高が伸びるということも珍しくありません。
Royalty Pharma のビジネスモデルでは、長期的に利益が見込める薬のロイヤリティ取得がビジネスの基礎にあります。数年度、または10年後にどれほどの利益が見込めそうか、非常に予想がしやすいのです。
この特徴について、創業者のPablo Legorreta氏も次のように述べています。
「安定した、予想可能な高成長を見込むことができるという、ロイヤリティファーマの成長能力を、投資家やアナリスト達は明らかに過小評価していると私は思います。生命科学の領域において、この特徴を持っているビジネスはほとんどありません。」
”I think growth is definitely an area where I think investors and analysts have not appreciated the ability of Royalty Pharma to deliver consistent, predictable, high growth, which is very unique. In Life Sciences, there’s really not many businesses that have this characteristic.”
(引用:Royalty Pharma Q3 2021 Financial Results Call Transcript)
このRoyalty Pharma という会社は、アマゾンやグーグル、アップル、テスラなどと違って、知る人ぞ知るという会社です。
なので、まだこのビジネスの特徴についてあまり知られていないことも、株価に割高感が少ないことにも関係しているのかもしれません。
次のページでまとめです