どの分野の薬が売れてるか?
では、治療領域ごとで比較した際に、どの分野の薬が売れているのか見てみましょう。
この図によると、2009年から2019年にかけて売上が大きく伸びている領域は、悪性腫瘍、(ガン)、糖尿病、自己免疫疾患、HIV、呼吸器疾患などがあげられます。
薬自体という観点で特徴的なのは、これらの領域で使われる薬は、有機化学で作られたものではなく、生物製剤(生きた細胞を使って作られた薬)が多いということです。
そして、大きく売上を伸ばしている領域の特徴をあげると
・糖尿病、呼吸器疾患(喘息、COPDなど)の患者数が多い領域
・慢性的な疾患で、治療によりコントロール可能だが、継続的な治療が必要(自己免疫疾患、HIV)
・患者の数は少ないが、まだ治療法がない病気(珍しい病気、rae disease)
・短期での治療ではあるが、生命にかかわるもの(悪性腫瘍)
などがあげられます。
過去の記事にRoyalty Pharma がどんな薬の特許権を持つか解説しましたが、まさにここで出てきた特徴を持つ薬の特許権をRoyalty Pharma はかき集めていることが良く分かります。
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