Royalty Pharma

Royalty Pharma (ロイヤルティ・ファーマ)の成長性

経費、配当を加味する

売上高(Adjusted Cash Receipts)から各種経費を引いてみましょう。

結論からいうと、$1900 million のうち、残るのは$1164 million と計算できました。

計算(これは読み飛ばしても大丈夫です)

(あくまで概算であるのと、ややこしい計算ですので、途中経過は読み飛ばして頂いて大丈夫です。)

どれくらい経費等が掛かるかを、資料を参考に考えてみます。

(引用:Royalty Pharma Investor Day Presentation

費用としては、社員の給与等の約9%と、利息等の費用があります。

利息等の費用をAdjusted EBITDAの約9%程度としましょう。(171÷1944×100=9%)

図の中のDevelopment-stage funding paymentsの2つに関しては、投資資金としてカウントしようと思うので、考慮しません。

2021年度の1株当たりの配当は、$0.19×4=$0.76と予想すると、

1573÷2.59×0.76=461.58となります。

そして、配当金の割合を、Adjusted EBITDAから利息等の利益を引いた金額で表して、

461.58÷(1944-171)×100=26%

なので、売上高(Adjusted Cash Receipts)から給与や利息等の費用、配当を引くと、どれだけ現金が残るかおおよそ計算できます。

$1 billion投資した場合、回収される$1.9 billionの現金のうち、最終的に残るのは、

$1900 ×91%×91%×74%=$1164 million ($1.164 billion)

と計算できます。

(もちろん、収入を低めに見積もってはいますが、社員への給与支払いや利息支払い、分配金の割合は今後変化する可能性する可能性があるため、今後もこの状態が100%続くわけではないと思います。)

“たった” $164 million のすごさ

$1 billion($1= 145円で約1450億円) も投資して、しかも15年もかかってたった$164 million ($1= 145円で約237億円)しか増えないの?と思うかもしれません。

この非常にゆっくりとした増加が、Royalty Pharma が掲示板でよくディスられる原因なのかもしれません。

ただし、個人的にこれは非常にすごいことだと思います。

次のページで複利について解説します。

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ABOUT ME
あきふね
ハリーポッターの世界にあこがれた高校生が、大学時代と初期研修後にイギリスに留学。 10年以上どうしたら英語が上達できるか考え続け、合計約3年間イギリスに滞在。 ようやく自分なりの回答を見つけ、現在は次の海外進出に向けて準備中。 美容皮膚科医。 イギリス留学、英語について発信するのが何よりの楽しみ。