アマゾンとの類似点
先ほどのこの図ですが、なんか、どこかで見たことがあるなーと思っていました。
どこで見たんだっけ?と思っていたのですが、思い出しました。
そう、アマゾンです。
あのアマゾンのビジネスモデルもこれに凄く似ているのです。
アマゾンのビジネスモデルを解説した”Bezonomics, アマゾン化する未来”という本があります。
この本にアマゾンのビジネスモデルを解説する1つの図がありました。
コストを下げると、アマゾン・ドットコムを訪れる顧客が増える。すると、アクセスが増加しているアマゾンのプラットフォーム(フライホイールの2番目のステップ)に魅力を感じたサードパーティーの小売業者が引き寄せられ、それはアマゾンにさらなる売上をもたらす。
すると規模の経済が推進され、顧客のためにさらに価格を下げることが可能になる(フライホイールの3番目のステップ)。それは、アマゾン・ドットコムを訪れる顧客を増やすことになり、フライホイールは出発点に戻る。こうして円が完成した。
引用:アマゾン化する未来、ブライアン・デュメイン 著、小林啓倫 訳、ダイアモンド社、p134
ここでいうフライホイールというのは、日本語で”弾み車”と呼ばれるものです。
最初は非常にゆっくりとしか回転しませんが、力を溜め込むことで徐々に勢いが増していく仕組みです。
もともとこれは、ジェームズ・コリンズ著のビジョナリーカンパニー②飛躍の法則に紹介されている概念です。
巨大で重い弾み車をひとつの方向に回しつづけるのに似ている。ひたすら回しつづけていると、少しずつ勢いがついていき、やがて考えられないほど回転が速くなる。
引用:ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則、ジェームズ・C・コリンズ 著、山岡洋一 訳、日経BP、p20
本書では、並みの業績を出す企業と非常に優れた業績を残す企業の違いを解説しているのですが、その違いを生み出すのがこの弾み車の概念だというのです。
例えばグーグルも同じように動いていると思います。
広告収入で得た利益を新しい技術開発に投資し、そこから生まれた利益をさらに次に投資するということをひたすらに繰り返しています。
ロイヤルティファーマの場合は、
- ロイヤルティ収入としてAdjusted Cash Receiptsを受けとる
- 社員の給与等(約9%)を差し引く
- 残った、Adjusted EBITDAからInterest expense(利息費用)を差し引く
- 残りは配当金や新規のロイヤルティ獲得に使用
- 新しく手に入れた新薬の特許権からロイヤルティ収入を受け取る。
という弾み車を、最初はゆっくりと、しかし着実に回し続けることで、次第に勢いを増していくと予想されます。
今後毎年$2 billion ずつ投資された場合について紹介します。