Royalty Pharma

Royalty Pharma(ロイヤリティファーマ) のビジネスを理解する

Royalty Pharma のビジネスと長期的な視点

Royalty Pharma のビジネスについて創始者Pablo Legorreta氏が的確に説明してくれています。

「我々のビジネスでは投資を行い(特許権を購入する)、それを保有し続けます。」

“It’s in a business where we’ve actually made investments and hold our investments.”

Royalty Pharma Investor Day Transcriptより引用)

図に表すとこんな感じ

(厳密に言うと、Royalty Pharma はこの方法以外にも収入を得る方法を持っているのですが、それは今後別の記事で解説しようと思います。)

また、Pablo Legorreta氏はこう続けています。

「投資した資産(特許)を売却することはありません。我々のこの素晴らしいビジネスは、長期に渡る投資のユニークな性質が元となって成り立っています。他の競合会社(同じく製薬の特許権を扱う)は特許権ビジネスをトレードと考えていて、特許権を売却することがあります。そして、その売却された特許権を我々は購入することもできます。つまり、Royalty Pharma は他の競合他社と異なるアプローチをとっているのです。」

“We don’t sell them. We create this incredible business with very unique attributes in a portfolio with very long duration. So I think that’s an important aspect of our business. Others that are getting into the market do see it as a transaction business, and have even sold assets, which we could acquire. So it’s again, very different approaches.”

Royalty Pharma Investor Day Transcriptより引用

(これは2022年5月17日に行われた ”Royalty Pharma Investor Day”の質疑応答のコーナーでの発言です。興味のある方はRoyaly Pharma Inaugural Investor Dayの”Click here for webcast” から動画を見ることができます。2時間1分20秒頃にこのシーンが出てきます。”Royalty Pharma Investor Day Transcript” だと、24ページ目。)

つまりどういうことかと言うと、Royalty Pharma のビジネスモデルは薬剤の特許権を購入し、それを長期に渡り保持し続けることであり、トレード(特許権を売ったり、買ったりして、その差額で利益を得る)ではないのです。

実は、もし購入価格より高い金額で特許権を売ることができれば、差額を儲けることができますが、Royalty Pharma はそれをしないと言っているのです。

不動産に例えると、大家さんとして家賃収入はもらい続けるけど、自分の不動産を他人に売却するつもりはないと言うことと同じです。

その理由について彼はこう言っています。

「私たちは特許権の売買で稼ぐビジネスをしてきたわけではないと考えています。私たちが資本を持っている訳ではありません。資金が必要な会社と私たちはビジネスを行います。これはお互いの関係を築くビジネスで、それは長期に渡る関係なのです。」

“ I think my view has been that we’ve always been in a business that is not transaction-driven. It’s not a business where we have capital. There’s a company that needs funding and we transact. It’s much more a business of relationships, long-term relationships.”

Royalty Pharma Investor Day Transcriptより引用)

長期的に、資金の提供先の企業と関係を築くビジネスをしているとのことです。

我々でいうと、長期投資家とデイトレーダーの違いと似ているでしょうか。

実はAmazonの創始者、Jeff Bezosの本、”Invent & Wander” にもこれに近い考えが紹介されていて、短期的な思考で行動する家の借主と、長期的に考える真の家主の違いについて触れています。(今後長期的な考え方についても記事を書きます。)

2003年の投資家への手紙のタイトルが ”Long-Term Thinking” なのですが、

「長期的な視点というのは真の所有者であるために必要な条件でもあり、またその結果でもあります。家の所有者というのは、家を借りる人とは違うのです。ある家族が家を借りたのですが、彼らはクリスマスツリーを固定するのにスタンドを使わず、釘で直接クリスマスツリーを床に打ち付けて固定してしまったのです。便利ではありますが、私はモラルに反していると思いますし、彼らは悪い借主だと思います。家の所有者であれば、そんな短期的な考えでは行動しません。これと同様に、多くの投資家は短期的な考えの借主と同じで、自分の投資先をころころと変えてしまいます。彼らがやっていることは、企業の一部を株として借りているだけで、一時的に”所有”しているのと同じです。」

“Long-term thinking is both a requirement and an outcome of true ownership. Owners are different from tenants. I know of a couple who rented out their house, and the family who moved in nailed their Christmas tree to the hardwood floors instead of using a tree stand. Expedient, I suppose, and admittedly these were particularly bad tenants, but no owner would be so short-sighted. Similarly, many investors are effectively short-term tenants, turning their portfolios so quickly they are really just renting the stocks that they temporarily “own.””

(Invent & Wander, Jeff Bezos, Harvard Business Review Press, p64)

Amazonは世界で大成功した企業のうちの一つですが、その大成功に欠かせないのが長期的な視点だと言っています。

じっちゃまが例に出したChamath Palihapitiyaも長期的な視点の大切さについて語っています。個人的にはかなり好きな考え方なので、興味がある方はご覧ください。

https://youtu.be/NOOyK-EW1cg

次のページでは、Royalty Pharma の株を持つことで得られる権利について解説します。

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ABOUT ME
あきふね
ハリーポッターの世界にあこがれた高校生が、大学時代と初期研修後にイギリスに留学。 10年以上どうしたら英語が上達できるか考え続け、合計約3年間イギリスに滞在。 ようやく自分なりの回答を見つけ、現在は次の海外進出に向けて準備中。 美容皮膚科医。 イギリス留学、英語について発信するのが何よりの楽しみ。