株価が割安か、割高か判定する方法
個人的にはDCF法(Discounted Cash Flow 法)で株価の割安、割高を判断するのが一番良いと思っています。
まず、DCF法について説明する前に、一般的に使用されるPER、PBRの特徴についておさらいです。
PERとPBR
一般的に株価が割安なのか、それとも割高かを判断する数字として、
- PER (株価収益率:Price Earning Ratio)
- PBR (株価純資産倍率:Price Book Value Ratio)
が有名かと思います。(PSRというものもありますが、今回は省略します。)
PERは企業の稼ぐ力と比較して、いくらでその企業の株が取引きされているかを示しています。そしてPBR は株主資本と比較して、いくらでその企業の株が取引きされているかを示しています。
これらの数字を使って割安な投資先を探す方法を提唱したのが、Warren Buffett氏の師匠と言われるベンジャミン・グレアム(Benjamin Graham) 氏です。
彼の著書、賢明なる投資家(The Intelligent Investor) ではその基準についてこのような記載があります。
⑥妥当な株価収益率
現在の株価が過去三年間の平均収益の十五倍を上回らないこと。
⑦妥当な株価純資産倍率
直近の報告書において、現在の株価が簿価の一・五倍以下であること。ただし収益の十五倍以下であれば、それに伴って簿価比率が高くても構わない。
賢明なる投資家、ベンジャミン・グレアム著、増沢和美訳、Pan Rolling 社出版、p298
つまり、PERが15以下か、PBRが1.5以下の株(または、PERとPBRを掛け合わせて22.5未満になる株)が割安な投資先として好ましいとしているのです。
次のページでPER と PBR を使う際の注意点について解説です。