Royalty Pharma の株の現在価値は？株価は割安か？
では早速ですが、私がDCF法で計算したRoyalty Pharma の現在価値です。
Royalty Pharma がIPOを果たした際の目論見書、2020年度と2021年度の年間報告書（Annual reports) から可能な限り数字を探し出しました。
そして、それらの数値をもとにDCF法を用いてRoyalty Pharma の現在価値を算出しました。
その結果がこちらです。（図を少し下にスクロールすると、現在価値が表示されます）
ここで表示した結果ではRoylayt Pharma (ロイヤルティ・ファーマ、ティッカーシンボル RPRX）の現在価値は1株 $106 と計算されました。
実はこの結果、損益計算書の予想をシナリオ別に変えることができます。閲覧用では変更できませんが、”PL assumption” のページのC3内の数字を1～3（良いシナリオ、普通のシナリオ、悪いシナリオ）で設定することができます。すると、Royalty Pharma (ティッカーシンボル RPRX) の適正価格（Fair Value) は、1株$106～$136の間と計算することができます。
つまり、Royalty Pharma は2022年10月29日現在1株 $42.76 ですが、この企業の”現在の価値” は$106程度はあるはずと考えることができるのです。
言い換えれば、Royalty Pharma という企業の本来の価値と比較して、現在約60%程割引が効いた状態で株が流通しているとも言えます。
これが、私がRoyalty Pharma は割安だという理由です。
ちなみに、このDCF法の結果には前回の記事で紹介した “Provision for changes in expected cash flows from financial royalty assets” や、非支配株主（non-controlling interest) もちゃんと考慮されています。
本来であれば10年ほどのデータが欲しいところですが、残念ながら全ては入手できませんでした。そのため、空欄になっている箇所がいくつもあります。
しかし、このDCF法の目的はあくまでも大まかな数値を求めることであり、正確な数値を期待していません。それは、”安全域”という概念を私が取り入れているからです。
次のページは安全域 (margin of safety) について解説です。
